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小規模事業者持続化補助金<一般型>の変更点を解説します

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小規模事業者の販路開拓に使える「小規模事業者持続化補助金」。
新年度の募集となる第8回の募集要項が公開になりました。

今年から、小規模事業者持続化補助金は大リニューアルをされています。
これまで申請・採択をされた方も気をつけるポイントがあります。
本記事では、小規模事業者持続化補助金<一般型>の変更点について解説します。

目次

「特別枠」が増えた!

今回の小規模事業者持続化補助金では、これまでと同様の「通常枠」のほか、
5つの新しい「特別枠」が設けられています。

(出典:小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック https://r3.jizokukahojokin.info/doc/r3i_gaidobook.pdf

特に使えそうな特別枠は「創業枠」と「インボイス枠」ではないでしょうか。

創業枠

産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業の支援」を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者は、補助上限額が200万円に引き上げられます。

<申請要件>
産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援公募締切時から起算して過去3か年の間に受け開業した事業者であること。

「特定創業支援等事業」とは、簡単に説明すると、自治体が創業する人を支援するために行っている取り組みです。
自治体によって多少の違いがありますが、特徴は以下のとおりです。

①経営、財務、人材育成、販路開拓の知識を得るためのセミナーや支援を受ける
②①の支援を受けたことの証明書を、自治体からもらう
③②の証明書があると、様々な特典が受けることができる

③の「様々な特典」には、法人登記をする際の登録免許税の減免であったり、この小規模事業者持続化補助金の補助上限額引き上げもあたります。
要は、創業にあたって様々なおトクサービスが受けられるということですので
これから創業を検討されている方は、ぜひ自治体の制度を調べてみてください。

免税事業者からインボイス発行事業者に転換する小規模事業者に対して補助上限額が100万円に引き上げられます。

「インボイス」については次の記事が詳しいです。

インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは、2023年10月1日から導入される新しい仕入税額控除の方式です。


簡単にいうと、「適格請求書」を発行できない事業者に支払った消費税を、仕入れ控除できなくなるという制度で
これまで消費税納税が免税されていた個人事業主やフリーランスを中心に、対応が求められているものです。

<申請要件>
2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者で
あった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、インボイス(適格請求書)発
行事業者の登録が確認できた事業者であること。

それぞれの枠の補助上限額・補助率


(出典:小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック https://r3.jizokukahojokin.info/doc/r3i_gaidobook.pdf
通常枠では補助上限額が50万円ですが、特別枠だと200万まで上がることが特徴です。

ウェブサイトやECサイト等を構築する場合は、上限に注意!

「小規模事業者持続化補助金」といえば、HPの構築費というくらい、HPを持続化補助金で作った方は多いのではないでしょうか。

しかし・・・8回目の募集から、なんとこの「HPの構築費」に上限額が設定されるようになりました。

ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の1/4を上限とします。またウェブサイト関連費のみによる申請はできません

(出典:小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック https://r3.jizokukahojokin.info/doc/r3i_gaidobook.pdf

これまでは、HP構築費用75万円→その2/3で50万まで補助してください!ということができたのですが
今回からは、HP構築費用75万円→申請額の1/4までが上限、HP構築費用のみでの申請はNG

となります。
これは大きな変更点ですね…ちょっと使い道の使い勝手が悪くなりそうです。

ただ、悪質なweb業者などは、「補助金がでるからHP作りましょう!」と不必要な機能などもつけて営業をすることもあると聞いていますので、そういった背景も踏まえての改定なのかもしれません。

申請書も変わっています!これまでのものは使えません

申請書類一式も変更になっておりますので、持続化補助金事務局のHP(https://r3.jizokukahojokin.info/)からダウンロードし直しましょう。


(出典:小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック https://r3.jizokukahojokin.info/doc/r3i_gaidobook.pdf
地味ですが、「アドバイス料を支払ったかどうか、それはいくらだったか」を記入させる欄が新設されました。

不当なアドバイス料の請求をしている事業者がいるのでは?と国も懸念をしていることが、この欄から推測されます。。。

申請にはしっかりと事業計画をつくることが採択への近道

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓の幅広い費用に利用できることから、
今回HP構築には制限がかかったものの、使い勝手のよい補助金であることは間違いありません。

特に、創業したての人は「創業枠」を利用できれば補助上限額が200万になることから、創業初期の販路開拓に活用できそうです。

また、コロナ感染拡大の影響でつくられた「コロナ型」や「低感染ビジネス型」は募集が終了していますので、気をつけてください。
この「一般型」では、これらの枠で申請できた感染拡大防止のための費用(マスク、消毒液、パーテーションなど)は申請できません。

小規模事業者持続化補助金の申請書をつくるには、web上で質問に答えるだけで申請書ができあがる「scalar」というサービスも使えます。

まだ第8回申請には対応されていませんが、ぜひチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

よねとものアバター よねとも entre.life編集長

神奈川県在住のアントレ(起業)コーチ&PRプロデューサー。
sociai impact PR 代表。中小企業診断士/国家資格キャリアコンサルタント。
当サイトでは、「起業をキャリアの選択肢に」をミッションに、起業に役立つ情報をお届けします。
中小企業支援の実績 200件以上、経営者インタビュー・コラム実績50以上。たくさんの中小企業を見てきたからこそ、あなたの「強み」や「差別化ポイント」を言語化することが得意です。

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